皆様こんにちは。平松里英です。
引き続き、全国通訳案内士として英語ドイツ語を使ったお仕事をされている下野尚紀さんのポッドキャスト<シモノナオキのイングリッシュよもやま話 ~Noki Radi~>で新刊「好感を持たれる英語表現」にまつわる対談の模様をお届けします。
今回の好感を持たれる英語表現のお題は“favour”です。
この“favour”の使い方、案外難しいんですよね!
それでは、どうぞお楽しみください!
下野氏:里英さんの新刊「好感を持たれる英語表現」は、実に様々な表現について書かれていますよね。特にユニークな点としては、日本語の一つの意味、一つのことをお伝えするのに、丁寧さの度合いによって少なくとも3パターンぐらいあるだろうと。
友達言葉でいいような話とか、は少し丁寧に言う表現であるとか、ものすごく丁寧な表現。
こういったところの住み分けとか使い分けっていうのは、外国語として英語を学ぶ人には中々難しいのかな、というところがあるんですけれども、このご著書は、豊富な例文を使いながら、丁寧に解説してくださってるんですね。
平松:はい。
下野:私も英語を勉強していく中で疑問なことがありまして、そのうちの一つに「お願いがあるんだけど」っていうときに、"Will you do me a favour?"って言うじゃないですか。
平松:はい、言いますね。
下野:このfavourを辞書で引きますと、「お願い」、というふうに日本語訳が書いてあったりするんです。“Will you do me a favour?”って、「あなた私にお願いをしてくれますか?」みたいな、なんかちょっとしっくり来なかったんですけれど。
平松:あーなるほどね!
下野:「お願い」というのはちょっとわかりにくいかなと思う。いかがですか、この辺りのお話って、“Do me a favour”なので、お願いするのが相手みたいな感じですか。
平松:「私にお願いをしてくれない?」みたいなことですか。
下野:はい、そんなふうにお願いという訳語に引っ張られる部分もありますね。
平松:そういうのはあるかもしれませんね。私も、最初この言い回しに会ったときにはそう思ったかもしれません。どうやって使うんだろうって思ったような気がしますね。
これは“favour”を「お願い」と思うので、“Do”なので「してください」、のように思ってしまうのだと思うんですけれども、「頼みごと」だと思えばいいと思いますよ。
下野:頼み事ですね。
平松:はい、お願いっていうよりは。これ頼み事だと思うとどうですか?
下野:「頼みごと」を“Will you do”ですね。その行動の主語は、「相手に何か動いてもらう」というニュアンスで考えたら確かにしっくりきますね。うん。
平松:ですよね。頼みごとがあって“I would like to ask a favour of you.”とか、そういうのはね。はい。「頼み事」でいけるかなっていう気はしますけどね。
下野:なるほど。「お願い」というより「頼みごと」、というふうに置き換えて考えると、日本語で考えてもしっくりくるな、ということですよね。
平松:はい、そうですね。
下野:わかりました。ご著書の中でもう一つの表現として“I owe you a favour。”というのが紹介されていますが、これは「お願いを聞いてもらったので、次は自分がお返しにお願いを聞く番です。」という意味であってますか?
平松:そうですね、借りが一つできました、みたいな。
下野:借りができたと。なるほど。
平松:はい。なので「今度は私が何かをして差し上げる番ですよ」と。
下野:そうですね。
平松:“It's my turn to return a favour.”
下野:おお、英語っぽい感じですよね。結構直接的なんですかね。直訳的ですよね、これは。なるほどー。
平松:日本語でもそのまま。「今度お返しするわねー。」とか、そういう感じかな。
下野:なるほど。そういったニュアンスに近いような表現ですよね。
平松:と思います。うん。
下野:なるほど。このfavourでね、私、海外ドラマが好きで見たりするんですけれども、アメリカのコメディで、“Big ban theory”っていうのがありまして、その中で”favour”が出てくるんです。
若い女性のPennyちゃんに、ほとんど初対面のLenardくんが出会うんです。LenardはPennyをすごい好きなっちゃって、いろいろとお手伝いとか、願い事を聞いてあげたいなと、初対面なのに思っているわけなんすけど、このときPennyが“Can I ask you a favour?”ってに言うんですね。
これ初対面でこれ言うか?っていうね。その次に”It's just not a kind of thing you ask a guy we've just met.” 「出会ったばかりなのに、言ってもいいのかなー。」というセリフが出てくるんですね。
これはやっぱり“Ask you a favour”, “Do me a favour”、つまり“ask”を使ってもいいんですよね?
平松:良いと思います。
下野:ちょっとこれドラマのネタバレになるような話ではあるんですけれど、どんな”favour”かっていうと、結構大変な”favour”だったんですね。
平松:そうですねー。
下野:Pennyちゃんの元彼、もう別れちゃったんですけども、元カレの家に、自分のテレビを置いたままになっていて、中々それを返してもらえないので、あなたと友達で取り返しに行ってくれない?
っていうかなり無茶なお願いで。
平松:そうでしたね。
下野:元カレってすごいマッチョで怖そうな人なんです。
平松:そうそう(笑)
下野:Lenardは男気を出して取り返そうとしていくんですけども。
平松:それおかしいです。この展開(笑)
下野・平松:はっははー(爆笑)
平松:そんな初対面の人にそんなことしないし、初対面の人にそんなこと聞かないです(笑)
下野:そこはコメディドラマなんですよねー。
平松:だって「初めまして!ちょっとお願いがあるんだけど」って言わないじゃないですか。
下野:確かにそうですよね。
平松:Nice to meet you! By the way, I've got to ask a favour....
みたいな、あんまりない展開ですよね!
下野:そうですね。そういう意味でちょっとこれは、丁寧なシチュエーションということでは良い事例ではないのかもしれませんけれども(笑)
平松:いえいえ(笑)
下野:”favour”っていう単語とはこういう風に使えますよ、というお話ですね。
いかがでしたか?”favour”は「お願い」というより「頼み事」と考えればわかりやすいですね。
“Big ban theory”のPennyとLenardの会話、面白かったですね!
次回は、”favour”(後編)です。
引き続き、お楽しみくださいませ。
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