Smarten Up Your English
こんにちは。
イギリス在住会議通訳者、発音改善コンサルタントの平松里英です。
今回は、私の発音通じなかった事件について、勇気を出してお話ししようと思います。
私も過去には発音が違っていて通じなかった経験がいくつかあります。
まず、初めて海外に行ったときの失敗談です。私が初めて海外に行ったのは17歳の時、高校生の時のホームステイでした。
ホームステイ先はアメリカは西海岸のサンディエゴでした。3週間のホームステイの期間中に何度か大型のバスに乗ってオプショナルツアーに行く機会がありました。
オプショナルツアーで確かロサンゼルスに行った日の帰りだったと思います。帰りのバスの運転手さんはヒスパニック系の人でした。
乗り込んだところで行き先を聞かれました。
行き先を VERmont と言ったところ、通じなかったんです。
※太字部分が強勢
なぜでしょう?
「/v/ の音もきちんと発音しているし /r/ の音もきちんと発音している。通じないはずはないのに、おかしいなぁ?」そう思いました。
何度か繰り返し、 Vermont ↗︎ Vermont→ Vermont↘︎ とやっているうちに、相手が大きく反応しました。
ようやく通じたようです(とほほ)
Ohhh! VerMONt !! ※太字部分が強勢
「え?最初からそう言ってるじゃん!!」
と心の中で大きく叫ぶ、わたし。
やっと通じて、これでステイ先に帰れることになったのですが、何が原因で通じなかったのか。
それは、強勢の位置が違ったからなんです。
そう、すべては強勢の位置が問題だったんです。
(あとの部分はできていたと思うので・・・)
このとき海外初経験でした。つまり、この言葉を誰かが発するのを聞いたkとがなかった。誰かの口からこの音が発せられるのを聞いたのは、この時が初めてでした!
ここでの悲劇は、私が先に発音しなければならなかったこと。
当時は今と違ってインターネットはありませんから、この単語の発音を知ろうと思ったら、家を出る前に発音記号の載っている辞書で前もって発音を調べておかなければなりません。
まさか、この単語でつまづくとは思っていませんでしたから、辞書であらかじめ調べようなんて思いません。それぞれの音素の発音の仕方は知っていたので、読んで字の如し「Vermont」と発音したわけです。
VERmont。
ハウスバーモントカレーの「バーモント」ですね(笑)🍎
まさか「モ」に強勢があるとは思いもしませんでした。ふつう、バーモントと言ったら「バ」にアクセント(強勢)があると考えません?
「バ」の音が「高い」のだな、と思っていたのです。
それがなんと、「バ」ではなく「モ」に強勢があったんです。
バー モン ト
それが分かった瞬間、恥ずかしくて穴があったら入りたかったです。
しかし、悔やんでいても仕方がない。
まあ・・・
怪我の功名と言えるのは、この日を境に私は決してこの単語を言い間違えたことはありません!ーそんなところでしょうか(苦笑)
(固有名詞なので頻出単語ではないので、それほど活躍しているわけでもないのです、これが・・・)
はあ〜
かれこれ今から、40年以上前の出来事です。
強烈な印象でしたので、忘れることはないと思います。
続いては「バーモント事件」の一年後にあった「マクベス事件」についてお話ししたいと思います。
高校3年生の冬、短大の英文科進学のための英語による面接試験でのことです。
試験担当官(イギリス人)に「あなたが好きな英語の作品は何ですか?」と訊かれました。
その当時、私はBBC制作の『マクベス』のテレビ用の劇を見て勉強していました。
DVDだったか、ビデオテープだったか忘れましたが、それを見たり聴いたりしていました。
なので「マクベスが好きです」と答えました。
ところが
通じなかったんです。
しかも、肝心の「マクベス」の部分が通じていない。
Macbeth は、発音的に注意しなければならない部分(音素)は、最後の /th/ くらいです。
その点は心得ていて、ちゃんと最後の /th/ を発音しました。ここは、発音できていたと思います。
それなのに、通じないのです。
どうしたことでしょう?
わたしはどうやら
Macbeth
と「マ」にアクセント(強勢)を置いて発音していたようなのです。
正確には、Macbeth と「べ」にアクセントがあるのです。
MacBEth
そう
またしても原因は強勢の位置だったのです。
このときばかりは、事前に使っていた素材なので、知らなかったという言い訳は通じません。
確かに劇の中の発音を聞いたまま、きちんと覚えていれば間違えなかったと言われればそのとおりなのですが、
入試面接という緊張した状況の中、ついついカタカナに引っ張られ、
なんとか /th/ を発音することは忘れませんでしたが、強勢の位置を間違えてしまった。
そのため、通じなかったのです。
ここでも「Ohh!! MacBEth!!! 」と言われてしまいました。
大変恥ずかしい思いをしました。
おかげで(?)この日以来、マクベスを間違えて発音した事はありません。
(これも毎日使うような語ではなく、固有名詞ですが💧)
英語・英会話に限らず、一般的に失敗は避けるべきものだという考え方が根強いのではないか、と思います。
誰でも、できることなら失敗はしたくない。最初からうまくいってほしい、と考えます。
トラブルがなく、つつがなく生活したい。
「結婚するなら絶対に離婚は避けたい」という人がいるように
(絶対に離婚したくないなら結婚はできない)
これも失敗を恐れるがゆえに出てくる考え方だと思います。
「世間から、失敗した人だと烙印を押されたくない」という気持ちがあるのも無理からぬことでしょう。
けれども、失敗に対しての考え方をここで思いっきり変えて欲しい。
敢えて完全に転換してほしいと思い、この記事を書くことにしました。
アインシュタインのことばに
Many of life's failures are people who did not realise how close they were to success when they gave up.
というものがあります。
直訳するなら「多くの人の人生の失敗は、あきらめた時点でじつはどれだけ成功に近かったか判らないことだ」と。
failure と mistakes は似て非なるもの。
Everybody makes mistakes.
「誰しも間違いはある」という意味ですが、necessary mistakes ということばが存在することをあわせて考えるなら、mistakes とは必然であり、避けられない。
であるならば、いたずらに避けるべきではない、とも取れます。
つまり、失敗は成功のもと、
成功するためには失敗をつぶしていかなければいけない
という意味にとれます。
「あれでもない」「これでもない」と消去法でつぶしていった先に成功がある。
だから失敗を一つでも多く、そして一日でも早く、潰していかないと成功に近づけない。
失敗は潰していくものです。
「当てはまる」「当てはまらない」
・・・どんどん潰して、消去していくこと。
「バーモント事件」と「マクベス事件」から、学んだ教訓です。
必要な失敗を潰し続けたその先に、あなたが求める成功の二文字が待っています。
あなたの「バーモント事件」と「マクベス事件」は何ですか?
また、お役に立てるように記事を書きますね。
そんな私が主宰するイギリス英語による発音改善講座では、各種コース、個別レッスンのお申し込みを受け付けています。
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